別項でも少し書きましたが
庭にとって土は一番大切なものです。


「造成地で石がごろごろして庭なんか作れない。」
とお考えの方


ちょっと読んでみて下さい。



分かりやすい表現で解説すると。


岩だらけ・・・これはちょっと改良しなければいけません。
          頭大以上の大きな岩はできるだけ取り除き、良質土を追加します。

石だらけ・・・中信地方の住宅造成地用埋め立て土は大概コレです。
          石の種類にもよりますがコレはほぼそのまま使用可能です。
          ただし灰白色の粘土と黄色味がかった石が混ざっている場合は
          排水不良を起こす可能性が高いので要注意です。

砂だらけ・・・黄色系の山砂中心の埋め土は保水性がありません。
          堆肥を混ぜた畑土を混合してあげれば水撒きの回数はぐんと減ります。

固い土1・・・田んぼの土(純粋な粘土)中心のものは一番厄介です。
          砂や堆肥、ガラを混ぜ込んで排水改良しようとしても、
          時間と共にまた固まってしまいます。
          できれば総取替えしてしまう事をお勧めします。
          今までの経験では全く木が良くなりません。

固い土2・・・畑土が締め固まった物
          砂と堆肥を混ぜ、よく攪拌すれば大丈夫です。
          庭として使う場合は思い切って砂利を混ぜるのも一手です。

固い土3・・・白っぽい粘土や黄色い粘土が硬く固まった土。
          コレは田んぼ土と同等に厄介な代物です。
          トンネル工事等で発生する深い層にある粘土もこれです。
          庭には使用不可能とお考え下さい。総取替えです。

 
    
※上記は長野県中信地域の判断基準です。土色や組成は地域によって異なります。





乱暴な表現ですが

水はけの良い土ならどうにでも使えます。


粘土や火山灰土等ねっとりやホクホクの土は水分を吸収してしまうと放出しない性状です。
つまり、そんな土に木を植えれば、根はいつも水の中にあるようなものです。
酸素の吸収が出来ず、最後は根腐れを起こします。
一旦根腐れを起こした木はほとんど再起不能です。





以前、お世話になった親方は移植の時
「河原の木はどうやっても枯れない。畑の木はいけね〜。」とよく言ってました。
 がらがらの石だらけの河原に生えてる木は細根の張りが良い。
 逆に柔らかい畑の土に植わっている木の根は生育が悪い。

 という事なのです。



「がらがらの石だらけ」は決して悪い土ではありません。
 
木を強く丈夫にします。


 畑の土は毎年耕すから良いのです。
 植えた木の周りは毎年耕せませんから
 庭が畑土だけでは、どんどん締め固まってしまいます。






← こんな土の層が出てきたら 静かに工事を中止します。
  田んぼの土を剥がさずに造成したものです。
  不透水土の分布と厚みを確認、除去して
  きちんと排水を確保しないと庭中プールになってしまいます。






























「庭中水溜りになってしまうのですが」とのお問い合わせ

これはいけません。
表土は砂質の素晴らしいモノですが、田んぼ土の上に敷いてあります。
庭の中央を大きく掘り、排水パイプとフィルターで改良しました。


























                                              やさしい庭づくり 草設計事務所












ざっくりとですが 土のはなし