なぜ晩秋に植栽しないのか。  ※)注
長野県中部 松本平、安曇野地方は降水量が少ない上、冬季間は乾燥した風が強く吹きます。
気中湿度が恐ろしく低下する為、樹の皮からも水分を収奪してしまいます。

冬、2時間も外に居ると唇がカサカサになるのと同じです。

通常でしたら不足した水分を根から吸収し、バランスを保つのですが
当地は地中深くまで凍結している為、吸水が出来ません。

春に植栽し、根がしっかりと機能していればまだ問題は少ないですが
晩秋に植栽したばかりでは吸水機能が追い付かず、厳しい冬に対応しきれないのです。

枝の細いタイプの木、木肌の薄い木は特に乾燥が大きく影響します。

上手く冬を乗り切れても、
乾燥が続き、体力の落ちてしまった木は、春の芽吹きが悪く、成長も顕著に遅れ
枝の枯れは相当量になってしまいます。

せっかく植えても
晩秋植えの木はなかなか良くならないのです。
春に植えたものと比べれば一目瞭然。


ですから



どうしようもない理由が無い限り 秋植栽はしません。



ホントはちょっとでも植えられれば。と思うのですが。。。やめましょう。




※)注 ここでいう秋とは落葉樹の葉が落ちてからの季節を指します。












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